『教養としての「税法」入門』

 木山先生にはたくさんの著作があり、これまでも何冊か読んだことがあるが、これは特に秀作であると思う。

 税法という難解とされる分野を取り扱っているにもかかわらず、読み進めるのにほとんどストレスがかからない。いわゆる「わかりやすい文章」なのだ。

 すごいと思ったのは、全編通して、そのクオリティが保たれていたことである。最初は読者への配慮や工夫がみられる入門書も、1冊の3合目くらいになると著者のエネルギーが切れてしまうのだろう、ページをめくるほどとっつきにくくなるということはよくあるからだ。

 教養として、多くの人に読まれるのに適していると思う。

教養としての「税法」入門

教養としての「税法」入門