『ほどよく距離を置きなさい』

 1927年生まれ、1957年から弁護士をしている方の書かれた本。

 60年間、「もつれた糸をほどき」続けてきた人の言うことだと思うと、説得力もひとしおである。

 半世紀以上もの間、困り悩んだ人たちの感情に触れていられる精神力というのは、ほんとに計り知れない。 

ほどよく距離を置きなさい

ほどよく距離を置きなさい

 

「近すぎる糸は、もつれます。」

(2頁) 

「『話す』ことは『離す』ことです。……話すことは問題を自分から『離して』距離を置くことであり、『手放す』ことです。」

(41・43頁)

 「相手のよさは『ある』かどうかではなく『見る』かどうか」

(84頁)

「『人に助けてもらうこと』

 『自分でできること』

 その境目は自分で見つけるという自立」

(155頁)